アルコール依存症、うつ病、自殺は「死のトライアングル」と言われる

アルコール依存症とうつ病、そして自殺は「死のトライアングル」と呼ばれており、互いに関係しあっています。
自殺者のうち自殺1年前にアルコールに関わる問題を抱えていた方が約21%いたと言う調査結果もあります。
その21%の方々を分析すると40~50代の男性有職者がメインとなっており、彼らの飲酒量は日本酒換算で約3.6合。
しかも月に平均25日も飲酒していたのです。

1日に3合弱以上の日本酒(アルコール換算)を飲む方は多量飲酒であると判断されるため、月に25日、1日当たり日本酒3.6合も飲む方はアルコール依存症であると考えて良さそうです。
またこれらアルコールに関わる問題を抱え自殺した方々のほとんどが「精神疾患」を発症していたのです。

精神疾患と言っても統合失調症や躁うつ病、うつ病などがありますが、アルコール問題を抱えて自殺した40~50代男性の多くがうつ病を発症しており、うつ病とアルコール依存症に密接な関係がある事が分かっています。
うつ病は脳のエネルギーが著しく低下した状態の事ですが、エネルギー枯渇で「もう生きていても無駄だ」「体を動かすのも億劫だ」と内にこもったり自死を考えるようになると大変危険です。

長期的な飲酒は抑うつ傾向を高める

長期間に渡ってアルコールを大量に摂取する生活を続ける(アルコール依存症)事がきっかけで、うつ病を発症する事が指摘されています。
また逆パターンとしてうつ病になった事をきっかけにして飲酒量が増え、アルコール依存症になる方もいます。

そもそもお酒を飲みたくなるのはどんな時でしょうか?私は仕事や家庭でのイライラや不安を忘れたくてお酒を飲みました。皆さんも同じではないでしょうか?
依存症になるまでお酒を飲んでしまうのは、嫌な現実から目を逸らしたい時ではありませんか?

お酒を飲むと一時的でも気分は明るくなり、嫌な現実を忘れて良い気分になれます。
不快な離脱症状も綺麗に消えてしまいますね。ところがお酒が切れると一気に現実に引き戻され嫌な会社に行かなければなりませんし、目の前には不愉快な顔をした妻がいます。
「またお酒を飲んだわね!」と叱られて、気分が一気に落ち込みました。

この気分の落差はアルコール依存症の患者なら誰でも経験するものです。
飲酒期間が長くなると抑うつ傾向がますます強まり、最終的にはうつ病や気分障害などの精神病を発症してしまうのです。
精神病を発症する段階になると、依存症の進行がかなり進んでしまっていると言えるでしょう。

アルコールが抜けたときに落ち込んでしまう人は要注意

アルコールが抜けた段階で落ち込みが激しく、「もう生きていたくない」「会社に行きたくない」など極度のマイナス思考になってしまう方は要注意です。
特にアルコールを長期間、しかも大量に摂取しておりうつ症状が出ている方は、早めに病院を受診して適切な治療を受けなければ命に関わる可能性が高くなります。

うつ病そのものは人の命を直接奪う病気ではないのですが、自殺により命を落とす方が毎年必ずいます。
もし気持ちの落ち込みが激しく、「仕事が出来ない(職場に行けない)」「朝から体が動かない」「生きていたくない」などの症状が出ている時は異常事態です。すぐに医療機関を受診し治療をしてください。