アルコール依存症とは「お酒の飲み方をコントロールできなくなった状態」

アルコール依存症とは「お酒の飲み方を自分の意志でコントロール出来なくなった状態」を言います。
「お酒の量を自分でコントロール出来ないってどういう事なんだ?」と疑問に思う方もいるかもしれませんので説明しましょう。

お風呂に入った後に缶ビールを飲む習慣があるとします。お風呂上りにキンキンに冷えたビールを飲むのは本当に美味しいです。
アルコール依存に陥っていない方であれば習慣化した行動であっても
「そう言えば、最近医者から肝臓の数値が悪いと言われたな。ビールの量を350mlからもっと小さな缶に変えようか、それともビールを飲む回数を半分に減らそうか」など色々と思案し、実際に飲酒量を減らす事も出来るでしょう。

ところがアルコール依存になると「もうかなり飲んだな。そろそろ飲むのを止めようか」と思っても手を止める事が出来ません。
自分の意志に反してさらに日本酒を1杯、2杯と煽ってしまうのです。自分の飲酒量を自分でコントロール出来ないと感じたら、アルコール依存症になっている可能性が非常に高いと言えます。

離脱症状について

煙草を吸っている知人が禁煙を決意したものの「ニコチンが切れるとすごくイライラして落ち着かなくなる」と訴え、結局煙草を吸っているのを何度か目撃した事があります。(彼はいまだに禁煙出来ていません)
ニコチンが切れてイライラするのは俗にいう「禁断症状」」ですね。アルコール依存症の患者にも禁断症状が出ます。
その禁断症状の事を「離脱症状」と呼んでいるのです。

アルコールの離脱症状としては以下のような症状があげられます。

・不安感や憔悴感、イライラなど不快な感情
・手の震えや下痢、胃痛、吐き気、寝汗など身体症状
・入眠障害や早朝覚醒などの睡眠障害

これら症状はアルコールを飲むと止まる事が多いため、「禁酒しよう!」としても結局お酒に手を出す結果になるのです。
これら症状に加えてうつ症状や幻聴、幻覚、記憶障害などの症状が出るとアルコール依存はかなり進んだ状態となり、一刻も早い治療が必要です。

私の場合は睡眠障害や手の震え、動悸などの身体症状が出ていました。
幸い、うつ病や記憶障害を発症するほどではなかったのですが、治療が遅れていればうつ病などの精神病を発症していたかもしれません。
たかがアルコールですが、依存症になると確実に体が蝕まれ寿命が縮んでいきます。

「否認の病」とも呼ばれる

・「もうこの辺りで止めておこうかな」と思っても酒を飲む手を止められない
・飲酒が原因で何度も会社を欠勤したり遅刻するなどしている
・酔って家族に暴力を振るう
・離脱症状を解消するために酒を飲む
・酒を飲んだ後は気分がハイになるが酒が切れるとひどく落ち込む(うつ症状)
・幻覚や幻聴の症状がでるなどの症状が出る

これらに当てはまる場合アルコール依存症である可能性が非常に高いのですが、この依存症、実は「否認の病」とも呼ばれ本人に自覚がないケースが多いのです。

例え周囲の人足りから「お前、もしかしてアルコール依存じゃないのか?」と言われても「俺は違う」と否定してしまいます。私もそうでした。
妻から「お酒の量が多すぎる」と言われても「これが普通。俺は酒に強いから大丈夫だ」と言うだけで、自分が依存症であるとは一切自覚がなかったのです。

ところが駅の階段から落ち、医師から「アルコール依存症です」と診断された事で目が覚めました。
医師(第三者)から病名を告げられた事で事の深刻さが初めて理解出来たのです。

あなたはアルコール量を自分でコントロール出来ないなど、アルコール依存症の症状が出ていませんか?
もし「アルコール依存症かもしれない」と自覚しているのであれば今からでも遅くありません、断酒をお薦めします。
またアルコール依存症の症状が出ている場合は出来るだけ早く治療を始める事です。

意志が弱いからなる病ではない

アルコール依存症は意志が弱いからかかる病気ではありません。お酒の中にはエチルアルコールと呼ばれる依存性薬物が含まれており、そのエチルアルコールが切れる事で離脱症状が出て飲酒が止められないのです。
全ては依存性の物質が原因で起こる病気です。意志が弱いからアルコール依存になるわけではありません。

お酒が止められないのは病気のせいです。きちんと医師や看護師の指示に従い治療をすれば必ず立ち直れます。